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つふーき

前回の続き

 さて、先日、乙一の「暗黒童話」を読み終わりました。これは、物凄いです。ひさしぶりに興奮しました。話の持っていき方。オチ。記憶がなくなり、眼球移植されたその元の眼球の記憶の食い違いとか、凄いよかったです。もう、スタンディングオペーション。

 眼球移植?何それ?っと今このブログを見て下さっている方々は思っていると思うので、「暗黒童話」のあらすじを書こうと思います。


 事故で片目を失った少女は、その目を移植されます。しかし事故のショックから記憶を無くしてしまいます。
 眼球を移植され、目がなれてきた日から、左目だけに、あるビジョンが見えるようになります。すると、連日ニュースを騒がしている、高校生誘拐事件の、誘拐された、高校生が、ある時ビジョンに写りました。それをたすけるために、少女はビジョンの映し出された町へと、旅立っていきます・・・




 えー、こんな感じでしょうか?文才なくてすいません。いやね、サンタさんに、「文章を書くのをうまくして下さい」って頼んでみたんですけどね。25日が楽しみです。とりあえず、25日からは、もっと面白くなるはず。だってことです。サンタさん次第ですが―


続きでは、大好評を頂いた、鍋君のお話を載せようと思います。どうぞ読んで見て下さい。

忙しいのを承知で頼みますが、LISさま、鍋君のお話をFLASH化なんて、どうですk

何でもありません^^。乙一の小説は面白いので是非読んで見て下さい^^












 あるところに、人間に全く使ってもらえない、鍋君がいました。鍋君は、いつも遠くから、人気者の、おでん君や、お箸ちゃん。ふりかけ君をうらやましそうに眺めていました。

 ある時、鍋君も、鍋として人間に使ってもらおうと思い、どうすればいいか。をおでん君に聞いてみました。


「おでん君。おでん君。どうすれば君みたいに、人間に食べてもらえるんだい?」

おでん君は答えました。

「僕は串に刺さって、人間のところにいくんだ。昆布や蒟蒻、大根なんかを串に刺して、人間のところに出て行く。鍋君、君も串に刺して貰ったらどうだい?」

おでん君は自身たっぷりに、鍋君に言いましたが、鍋君は納得していないようで、こう言いました。

「でも僕は鍋だから、串には刺さらないよ。」


おでん君は、もう手の打ちようがない。そういった顔で自分の場所へと戻っていきました。


 次に鍋君は、お箸ちゃんのところに、アドバイスをもらいにいきました。

「お箸ちゃん。お箸ちゃん。どうすれば、君みたいに、毎日使ってもらえるの?」

お箸ちゃんは言いました。

「あんた、茶色っぽくて、汚いからじゃん?私に話し掛けないでくれる?汚いわねぇ・・・」

高飛車で、人間にいつも使ってもらっているところから生まれた、自身は、小汚い鍋君なんか、相手にもしてくれませんでした。
 仕方ないので、ふりかけ君のところへ行きました。

「ふりかけ君。ふりかけ君。どうすれば君みたいに、毎日食べてもらえるんだい?」

ふりかけ君は答えました。

「それはね、僕がご飯の上にのっているからなんだよ。君もご飯の上にのってみたらどうだい?」

鍋君は少し怒って答えました。

「僕は鍋だよ!ご飯の上にのっけたら、お茶碗が割れてしまうかもしれないし、僕を人間は食べれないんだ!!」

ふりかけ君は、自分のアドバイスが役に立たなかったことに少しショックを受けながら、自分の場所へと帰っていきました。


 鍋君は落ち込みました。それは何故かといえば、皆にどうすれば自分を使ってもらえるのかがわからなかったからです。一人で涙を流していると、後ろから、おでん君。お箸ちゃん。ふりかけ君がやってきて、こう言いました。

「僕はわかったよ。鍋君。君は、人間になかなか使ってもらえないのかも知れない。でもね、鍋君がいないと、僕みたいな おでんは、作れないんだ!鍋君が僕には必要なんだ!」

「私もよ!鍋君がいないと、おでんが作れない。ということはオカズがなくなるの!私が間に挟めるものは、ご飯だけになっちゃうのよ・・・」

「そうさ!ご飯だけだったら、ご飯とふりかけだけの寂しい食卓になっちゃうだろう!」


3人の励ましを聞きながら、鍋君は、ひとつ、あることを考えました。


そうなのです。大きな鍋が、おでんやお箸やふりかけと話が出来ると思いますか?

そう、鍋君は、鍋なんかじゃなかったのです。鍋君は、なんと急須だったのです。


それから、急須君は、毎日、人間のお茶を入れて暮らしました。

                                           -fin-
by nervlove | 2005-12-17 21:09
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